読書 痛くない死に方 長尾和弘

長尾和弘先生の本 この先生はいろんな本を出していて、勉強になることが多い。この本以外にも、だいぶ前に長尾先生の本を読んでいた。

「自分が癌を宣告され、急に死が近く感じるようになった。」
「家族の誰かが癌になった。」
「自分や家族がもうすぐ亡くなりそう。」

このような人の参考になれば幸いです。

この本では日本の終末期医療特に以前の本でも書いていた平穏死に関しての内容である。
「8割の人が平穏死を望んでいるのにも関わらず、8割の人が平穏死できない」という現実。
医療が発達するにつれて、病気になっても延命できることが増えてきた。ただ、人は100%死ぬ。これは逃れられない。
しかし、死のための準備ができている人は本当に少ない。
患者・家族だけでなく医療者が終末期医療へ無関心であったのである。

死期が近い本人だけでなく、家族、いや全国民に一度読んで、死について考えてほしい内容であった。

この本で衝撃であったのは、大橋巨泉さんが在宅医のミスで思わぬ入院と最期を迎えてしまったことである。
この在宅医が今はどうなっているかは分からないが、これは大きな問題と感じる。

日本では、在宅診療の保険点数が増え、一時期前に在宅医が増えた。
こうした在宅医の医療の質はどうなのかというのが問題である。
現在は高齢になったので在宅医として緩和ケアを標榜して働いているが、若い時は別の科で、きちんと緩和医療を学ばずにそのまま開業した先生がいることが予想される。今回の医師もそのような印象を受ける。(実際は分かりませんが・・・)
この一件を踏まえ、対策が必要と思うのだが、現実はそううまくはいかないのだろう。(日本では、何科であろうと標榜できる)

今の日本では、病院から在宅に移ったから安心というわけにはいかない。在宅医もきちんと選ばないと平穏死ができないということがわかった。

ちょうどこの本を読んでいたころに、田村淳さんの母:久仁子さんが、がんで亡くなり(享年72歳)、それに対する田村淳さんのコメントがyahooニュースに乗っていた。久仁子さんはもともと看護師であり、延命治療はしないと淳さんに生前から強く言っていた。平穏死に向けて家族を巻き込んで準備していたのだ。実際に、肺癌になってからも、1回の手術はしたもののそのあとの放射線や抗癌剤は断ったとのこと。その後、無事に平穏死を迎えることができたみたいです。
家族からすれば、全力で延命の方の選択をしますよね。ただ、久仁子さん昔から強く主張してきていたから、延命治療をしないという思いが淳さんにも伝わったみたいです。

医師である私でも、平穏死についてきちんと考える必要性を感じることができた本でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です